安定供給も含めて社内に対してサプライヤーの責任を負う、営業の反対

営業と購買はどちらも会社にとって重要な役割を果たしますが、その責任の方向性はまったく異なります。

営業は自社の商品やサービスを顧客に売る立場ですが、万が一自社がミスをして顧客に迷惑をかけた場合、担当営業が会社を代表して謝罪するのが一般的です。

一方で、購買はその反対の立場になります。自分が選定したサプライヤーが問題を起こした場合、例えば納期遅れや品質問題などが発生すると、購買担当者は自社に対して責任を負うことになります。

営業は基本的に「会社対会社」の関係を築くことができるのに対して、購買は社内からの厳しい突き上げに直面することが多くなります。

特に製造業では、調達が滞ると生産ラインが止まるという事態に直結し、購買の責任が重くのしかかることになります。

これは、購買の仕事の厳しさを象徴するポイントの一つです。

記憶に残るエピソード

ある仕入れ先の営業部長と話をした際、彼は過去に購買の仕事を経験していたことがありました。

一方、私は営業を経験した後に購買部門へ異動していたため、「営業と購買、どちらの仕事が大変ですかね?」という話題になりました。

その営業部長が語った言葉が、今でも強く印象に残っています。

「仕事の夢を見たのは、購買をしていた時だけだった」

彼にどんな夢を見たのかと尋ねると、こんな答えが返ってきました。

「自分が選んだサプライヤーが品質不具合を起こし、自社の工場がストップしてしまう夢を見た」

営業をしていた時には、どれだけ仕事が忙しくてもそんな夢を見たことはなかったそうです。

それほど、購買の仕事には精神的なプレッシャーが伴うということなのでしょう。

購買は裏方ではなく、会社の心臓部

購買という仕事は、表舞台に立つことは少ないものの、会社の生命線を支える重要な役割を担っています。

「調達が滞れば、会社の業務が止まる」

その責任の大きさを自覚しながら、サプライヤーと信頼関係を築き、リスク管理を徹底することが購買担当者に求められるのです。

購買は、単なるコストカットの仕事ではなく、会社全体の安定を支える仕事である。

それを忘れずに、日々の業務に取り組んでいきたいものです。