もうかれこれ15年以上も、会社で管理職と呼ばれる仕事(職種?)をしてきていますが、もちろん楽なことばかりではありません。非倫理的な事を除けば、やりたくない事の1位に挙がるであろう仕事が、「肩たたき」ではないでしょうか。
私が勤めてきたのは、中小企業的規模の外資系日本法人が中心なので、某大企業の様に、専用の部屋や実行部隊を準備する余裕はありません。なので、退職勧奨をストレートに進めていきます。日本では労働者が諸外国に比べて手厚く保護されており、企業は余程のことがない限り、解雇することが出来ませんから、あくまでも解雇される従業員の合意が必要です。この為、基本となるトークは、次のようになります。
- 会社の今後の方針・組織において、対象者(=肩をたたかれる人)の現在担当している職種が無くなってしまう
- その為、今の会社に残っていても、対象者のスキルや経験を活かせる場所がない
- 必然的に、評価や給与にも影響してしまい、今より下がっていってしまう可能性が大である
- だから、今の会社にしがみつくよりも、自分のキャリアを活かせる別の会社を見つけた方が良い
- 会社が退職勧奨している今であれば、会社を辞めても給与を向こう数か月に渡って保証したり、会社都合の退職として、満額の退職金が支払われるなど、メリットがあるので、得である
- だから、退職に合意してください
この様な組み立てで、淡々と進めていきます。一度で合意しなければ、何度でも、粘り強く、同じ事を繰り返します。逆に言うと、会社側には、これくらいしか手段がないのも事実です。対象になった従業員が、合意しなければ、会社は解雇出来ませんが、社内に居続けることが得策とも思えません。その様な評価をされた人にはそれなりの理由がある訳で、それは少なくとも今の会社では実力を発揮できない人である事を意味します。それなら自分の持っている能力を、より活かせる会社を探した方が良いはずだからです。
肩をたたかれることになった人からすれば、とてもそんな心の余裕はないかも知れませんが、肩をたたく方も決して楽ではありません。ただ管理職として飯を食っている以上、出来なければならないことだと思っています。
ちなみに私はたたく方もたたかれる方も、両方経験してしまいました…
